自分のためにきれいになる

主に美容備忘録 Twitter@chorinriri

私的・好感度狙いフルメイクレシピ

ダッシュボードに置いていたファイルがハンドルに挟まり、カーブを曲がりすぎてタイヤのホイール破損+ステアリング機能への打撃でまたも車を修理に出しました。ボーナスが修理代に消えます。車の運転は慣れてきた頃がいちばん危ないですね。

 

さて、久々の更新では、この半年間の研究の成果をまとめたいと思います。すなわち、職場で好感度を上げる、ナチュラルでしっかりとしていながらかわいらしく見えるフルメイクのレシピです。あくまでわたしの顔立ちにあったメイクレシピですので、誰もが使えるかといえば疑問ですが、ご参考までに。

 

①ベースメイク

各所で言われているように、ベースは薄づきで仕上げることが大事だとは思いますが、朝六時半から夜九時まできれいを保つには、やっぱりしっかりメイクすることが必要。そしてわたしのベースメイクのこだわりは、粉もののダブル使い(肌色パウダー+ハイライトパウダー)です。

・下地:

秋終~春始=ポール&ジョーボーテ プロテクティングファンデーションプライマーS 01 

春終~秋始=kiss マットシフォンUVホワイトニングベースN01

両方とも高UV仕様の製品を選んだのは、わたしの肌が特別乾燥するわけではないから。いつの季節も紫外線対策は重要。

寒くなって乾燥が気になる季節には、ポール&ジョーでうるおいを保つ。暑くて化粧崩れが気になる季節には、kissのベースで美白に気を配りながら崩れを防ぐ。いずれの下地も、顔全体にまんべんなく伸びる量よりも、1~2割多めに使うことがポイントかなと思います。その方がファンデーションがきれいに持つんだよね。

 

・ファンデーション:

レブロン カラーステイメイクアップ 105

カバー力大なのによく伸びる、よいリキッドファンデーション。崩れないのに乾燥しない。

ファンデーションは、顔全体にまんべんなく伸びる量よりも、1~2割少なく使うことがポイントだと思います。顔色補正に関しては下地で行っているので、ファンデーションは少なめに。

また、わたしの顔の悩みはクマなので、頬のファンデーションは目の下の三角ゾーンから塗り始めます。カバーしようとすると不自然になるので、ファンデーションが最も多くつく場所をクマあたりにするくらいの意識でやると、うまくいきます。よっぽどクマがひどいときは、コンシーラーではなく、ピンクのコントロールカラーをしこんでからファンデーションを塗ります。

なお、リップクリームを塗っておくことを前提に、唇の周囲1mmくらいにファンデーションを塗っておくことも忘れずに。このあとのリップメイクのためです。

 

・チーク:

キャンメイク クリームチーク 14

クリームチークはミスったときの修正が楽ですね。忙しい朝ほどクリームチークです。

そして色にもこだわりがあり、なんと驚きの赤です。ですが、ぱっと見て赤だとわかる量を使うのではなく、その量の半分位を両頬で使用します。真っ白な顔ではなくほんの少し血色がある、というのを演出するのには、わたしの肌色にとって最も自然な血色である赤がぴったりでした。

またつける場所は、頬の最も高い位置から黒目の真下くらいまでの位置です。薄くつけるので、小鼻の横くらいまで広げてしまっても大丈夫。あくまで「ほんの少しの血色」を意識します。

 

・パウダー:

エクセル クリアルーセントパウダーN CP1

リキッドファンデーションを落ち着かせるための粉は、粉であればなんでもいいやという考えなので、そこそこのコスパのフェイスパウダーを。肌色パウダーの塗り方のコツは二点あって、①小鼻と鼻の付け根にきちんと塗る、②まぶたと目の下をさらさらにする、です。

①については、いちばん崩れやすい小鼻にベースメイクを叩き込むことと、塗り忘れがちな鼻の付け根(アイホールに連なるくぼみの部分)を忘れずに塗るという点。

②については、そのあとのアイメイクの崩れを防ぐために必須です。

 

・ハイライト:

ゲラン メテオリットビーユ 02

粉もの二つ目のハイライトパウダー。ゲランのメテオリットビーユは、一度使用するとそれなしのメイクには戻れないものだと思います。自然な艶、けれどその艶がないと、肌の美しさがまったく異なってきます。

全顔に使用していますが、たくさんつけるのは頬の高い部分。このあたりがつやっとすると、自分の肌にうっとりします。今回のメイクではチークの主張を極力抑えますが、チークメインのメイクのときには、チークの美しさを際立たせるパウダーでもあります。

 

②アイメイク

いろんな色が使えていちばん楽しいアイメイクは、ついつい濃くなってしまうのが悩み。自分では物足りないくらいの方が周りには好評です。

・アイブロウ

セザンヌ パウダーアイブロウR チャコールグレー

粉質、チップと細いブラシの塗りやすさ、チャコールグレーという色味、どれをとっても本当に使いやすいアイブロウパウダーだと思います。附属チップの一片にあるブラシで眉の終わりを作り、チップで全体に色を乗せます。ペンシルで書いていた時期もありましたが、パウダーのみで仕上げる方が、ふんわりと優しげな眉毛になります。

 

・ビューラー

マキアージュ エッジフリーアイラッシュカーラー

初めてメイクをし始めた頃から使っていて、特に不便も感じないので使い続けています。気づいたときにゴムを替えると、まつげの上がり具合に驚く。

 

・アイシャドウ

インテグレート ヌーディーグラデアイズ BE254

人がメイクの濃さを感じる点はいくつかありますが、ついつい塗りすぎてけばくなってしまうのがアイシャドウです。このアイシャドウはベージュブラウン系で、全色使ってしっかりグラデーションを作っても、濃すぎず自然に大きな目が作れます。目の下にほんの少し仕込むパールカラーも、よいラメです。目の下に入れるハイライトカラーは、あまり入れすぎるとプライベートメイクになってしまいますが、入れないと瞳の輝きが演出できない。夕方・夜になってこそこのラメの輝きの効果は大きくなってきますので、入れないという選択肢はないです。

ただこのアイシャドウの難点は、各色がパレットに分かれていないことと、プレスが固すぎることです。これらは本当に不便。

 

・マスカラ

インテグレート マツイクガールズラッシュ(おてんばカール)

マスカラについては、コーム型ブラシ+繊維入り+ウォータープルーフ+ロング仕上がりと注文が多く、この希望を満たしてくれるのは、マジョリカマジョルカのラッシュエキスパンダーエッジマイスターのみでした(ちなみに同シリーズのロングロングロングも愛用中です!)。他にもないか調べたところ、上記のマスカラがヒット。マジョマジョとの違いは、インテグレートの方が細いまつげに仕上がる点でした。アイシャドウが薄い分、マジョマジョのように主張の強いまつげは、顔から浮いてしまいます。マスカラ自体はマジョマジョの方が好きですが、今回のメイクにはインテグレートが適しています。

 

③リップメイク

・リップライナー

メディア リップライナーAA PK3

リップライナーがあるとリップメイクがきれいに持ちます。繰り出し式で削る必要がなく、色も多くてなによりも安いこのリップライナーは、オフィスメイクに欠かせないものです。固いなあという感は否めないものの、リップライナーに千円出すのははばかられるので、この製品に落ち着いています。

リップラインのポイントは、上唇の山の形を整えることと下唇の端をしっかりと書くことだと思います。薄い唇の方が清楚でいいんだろうけれど、わたしは自分の厚いくちびるが好きなので、自分のリップラインに合わせてラインを引きます。

 

・口紅

イヴ・サンローラン ボーテ ルージュヴォリュプテシャイン 31

グロスクリームの名の通り、その塗り心地は一級品。色持ちもそこそこよく、この31番は職場でもOKなかわいらしい色です。有名な15番を濃くしたような色で、その名も「バージンロードへのベビーピンク」。誰かプロポーズしてくれねえかな。

 

以上、職場で好感度を上げる、ナチュラルでしっかりとしていながらかわいらしく見えるフルメイクのレシピでした。まさか三千字も書くと思わなかった。では、研究発表を終わります。

LUSH フレッシュフェイスマスク 全レビュー

絶対みんな気になっていると思い、一年かけて調査してきました、「LUSH フレッシュフェイスマスク」。一部適当ですが、使用感を全レビューしております(一部限定品を含みます。ごめんなさい)。もちろん人によって使用感は異なるので、使用においてはご自身の責任でお願いします。

 

ベリークリスマス(2015年クリスマス限定品)

クランベリーの種子を粉砕したもの?が入っている。テクスチャはしっかりとしていて、指ですくうとさくらんぼの実くらいの塊がごそっととれる感じ。

・肌にのせると結構ぴりぴりくる。わたしはこの前にヴィーナス誕生でスクラブをかけていたから、余計ぴりぴりくるのかも。

・所定の時間置いて流す。しっとりしていて驚き。

・風呂上がりにスキンケアしていて気づいたが、肌がワントーン明るくなった感じがする。スクラブとフェイスマスクのダブルの効果か。

・二回目。諸事情により前夜泣き腫らした顔にパックしたため、案の定ぴりぴりする。けれどその後のフェイスケア時に、肌がめちゃくちゃやわらかくなっていることに気がつく。

・4回で終了。

 

ご褒美の週末

・バナナとオートミールの粒感がしっかりしているけれど、バナナの感触で、しっかり肌に乗るけれどやわらかい感触。

・肌に乗せると、しばらくしてからほっぺが熱くなってきた。これは肌にスクラブかけていたからか。→いや、毎回そうでした。

・流したあとはとてもしっとり。クリームを塗ったあとのような感触で満足だが、鼻はべたつく感じかな?

・二回目を使用した翌日にきびが出てきたが、これはわたしの乱れた食生活が原因か……

・やはりとてもしっとり。化粧水(ハトムギ)をつけたあとの肌がもっちり吸い付いて来るよう。

 

ショコラのこだわり

・「皮脂分泌に」と書いてあって「まずいかな(冬場)……」と思いつつもトライ。

・開けた瞬間チョコレートのすごいにおい!でも開けたら液体が浮いていて「これ大丈夫か?」と思いつつも塗る。

・これまで試してきたどれよりも滑らかなテクスチャで、肌にものばしやすい。

・書いてあるけどミントも配合?しているようでちょっとすーっとする。

・落とすときに顔を擦ったら、細かい粒子を感じる。これで顔をマッサージするのか。かなり細かい粒子で新鮮だった。

・落とした後はほんのりしっとりという感じ。

・基礎化粧品をつけると、特にクリームを塗っているときに肌がすべすべだなと実感。顔のざらつきが気になるときに使いたいなと思った。スクラブとはまた違った使い心地。

 

ロージーマスク

・使用期限二日前に慌てて使用したので、適量よりもだいぶ多い量を使ってしまった。

・かなり滑らかなクリーム。冷やしていたので固めのテクスチャ。

・ローズの香りが最高。肌に刺激も感じず。

・二日間たっぷり使用したものの、これという効果を特に感じなかった。使用期限が迫っていたせいか。もう一度トライしてみたい。

・もう一度トライしてみたが、なんとなく乾燥する感じがする。においはいいけれど、それ以外にこれという効果を感じなかった。

 

ピュアブラボー

・これまで試してきたマスクの中でいちばんゆるいテクスチャ。一つで5回は使えると思う。

・ラベンダーの香りが強い。

・アーモンドのスクラブの粒子は結構大きめかな?

・特にぴりぴりもせず。

・少し肌に赤みが出ているときに使用。そのため、スクラブが大きいのは肌に負担かな?と思ったが、流してみると、「べたつく」と言う人がいてもおかしくないくらいしっとり。アーモンドの油脂のおかげか。店員さん談では、ラベンダーの効果で炎症を抑えるらしい。

・もちろんスクラブ入りなので肌はつるつる。

・化粧水の入りもよかった、というか、これまでだいぶ乾燥していたようで、最近うまく入らなかった化粧水がいつも通り入るようになったという感じ。

 

人魚姫

・固形っぽいテクスチャで顔にのっける感じのするマスク。

・ローズ?の香りなのかな、結構におう

・洗い流すときに肌がしっとりしているのを感じた。海藻がふやけるのが面白い。

・風呂上がりは何もしていないときと同じ感じだった。生理前で調子が悪いせいか。

・化粧水は笑っちゃうくらい浸透する。無限につけられる。

 

ベリーお元気

・水分が少なくてかなりかたいテクスチャだけど、塊が少ないので滑らかなマスク。

・香りは果物の青臭さを優しくした感じ。

・かなり肌に赤いぶつぶつが出ているときに使用。多少刺激は感じたが、流したあとのしっとり加減に感動!

・化粧水もクリームもいい感じ。調子の悪かった肌がまじで生き返る!!すごい!!

・肌荒れが本当によくなる。即効性がある。すごすぎる…

 

ドント・ルック・アト・ミー

・色にぎょっとする。青い!着色料が尋常じゃない!

・テクスチャは緩い。

・大きめのスクラブでマッサージしながら洗い流すと、肌がしっとりつやっつや。

・肌がつやつや(大切なことなので二回言う)。ムルムルバターすごすぎでは?

 

鏡よ鏡

・肌はやわらかく…なったかな?エイジングケア向けのマスクのようなので、今必要なケアではないのかもしれない。

 

乙女の戦士

・ティーツリーとニンニクの力で肌荒れと戦うマスク。確かに炎症はよくなった気がするけれど、ベリーお元気ほどの感動は感じず。やっぱりニンニクのにおいは少しはするよ。

 

華麗なる饗宴

・しょうが配合で、顔の老廃物を流してくれるらしい。はっきりと効果はわからなかったけれど、顔があったかくなって効いている気はする。しょうがのにおいがすごい。

 

真夏の夜の夢

・わたしはキウイを食べるとのどがぴりぴりする。おそるおそる使ったら大惨事でした…顔が真っ赤に腫れてしまった。キウイ配合のフェイスマスクにアレルギー反応が出てしまった。フレッシュフェイスマスクは原材料の力がそのまま出てしまうものなので、みなさんもアレルギーには要注意。

 

以上、最後はメモが適当ですが、フレッシュフェイスマスク全レビューでした。この内リピートしたいと思ったのは、ベリーお元気とドント・ルック・アト・ミー。そこそこのお金を出して使うレスキュー的なコスメだから、やっぱり即効性がほしい。「LUSH製品は自然の原材料を使っているので即効性はない」と店員さんは言うけれど、ベリーお元気とドント・ルック・アト・ミーの即効性はすごいものだと思う。では、ご参考までに。

【春からのメイク②】チーク・リップで表情をキメる

肌のイエローベース・ブルーベースを考えだすと、自分に似合う色は何色だろう?となって化粧品選びが大変になる。やっぱり好きな色をつけたいし、好きな色をつけてみて、なんだか違うなとなったらそのときどきに対応すればいいだけの話。チークとリップは顔の雰囲気を大きく変えてくれるので、プチプラでいろんな色に挑戦してみるのがいいと思う。

ちなみに今回は、デイリーユース用ということで無難な色ばかりに注目した。赤や紫についても検討したいが、今回は見送ることとする。

①チーク

前回のベースメイク編でも少し触れたチーク。チークの働きとしては、顔色をよくすることはもちろん、①顔の雰囲気を変える(例:大人っぽい、かわいらしい、元気など)②シェーディング(入れ方を工夫すると顔に立体感を与えることができる。またラメ入りのものはハイライトの働きも)の二点が重要だと思う。個別の品を見ながら上記二点について検討していきたい。

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1:レブロン・マットパウダーブラッシュ 108シルキーブラッシュ

2,3:キャンメイク・クリームチーク 13ラブピーチ 07コーラルオレンジ

4:キャンメイクの廃盤になってしまったもの

5:キャンメイク・パウダーチークス PW25シュガーオレンジ

先に②シェーディングの働きについて、クリームチークは艶を出すことによって頬の高さを強調し、パウダーチークは頬骨の形を意識して入れることで輪郭の形を調整し、顔の立体感を出すことができる。したがってパウダーチークは、ブラウンなどの色味を見て取れる若干暗めの色が望ましく、クリームチークは、淡い色やクリアな色が望ましいと考えられる。難しいのは、鮮やかかつクリアではない色である(わたしにとってはクランベリーレッドや青みピンクが難しい)。鮮やかかつクリアではない色のチークは、系統の近い淡色と合わせることで使用している。上記であれば、4の青みピンクは、右の淡いピンクを広範囲に広げ、左の色を頬骨の最も高いところに小さく入れて、グラデーションを作っている(という使い方が商品の裏に書いてあった)。

次に①顔の雰囲気を変えるという点について、上掲の各色について考察していく。

1はラメが入っておらず、赤よりのコーラルピンクという感じで、大人っぽい表情に仕上がる。顔が平坦にならないようにハイライトが必須だが、職場用に重宝しそうな色だ。ただし発色が大変よいので、ブラシのティッシュオフをしてから顔に乗せた方がいい。

2は大変愛らしいピンク。高校卒業したての女の子のイメージ。

3は2よりも落ち着いたピンクで、最も無難に使いこなせる色だと思う。リップの色味も選ばないと思うので、これから一番減っていきそうな色だ。

4の青みピンクは難しい色だが、チークを主役に決めて全体のメイクを設計すれば、いつもと異なる表情を作り出せる。

5は唯一のオレンジ。快活さを与えるにはオレンジが手っ取り早く、元気そうな感じにするために、わたしは就活中に使っていた色だ。夏場に日焼けしたときのためにも、オレンジを一色持っておいて損はないだろう。

 

②リップ

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1:キャンメイク・ステイオンバームルージュ 02スマイリーガーベラ

2:キャンメイク・ステイオンバームルージュ 05フローウィングチェリーベダル

3:キャンメイク・ステイオンバームルージュ 06スウィートクレマチス

4:イヴサンローラン・ルージュヴォリュプテシャイン 31ローズイノセント

5:イヴサンローラン・ルージュヴォリュプテシャイン 51ローズサハリエンヌ

リップって化粧直しでいちばん使うし、いつ見ても「かわいい!」ってなるためにも、パッケージのデザイン性は必須だと思う。ということで、機能・デザインともに気に入った二点で五色用意した。わたしが口紅を選ぶポイントとしては、①乾燥の具合②ピンク~オレンジのグラデーションにおいてどこに位置するか③艶の三点である。①と③は同じ観点と思われてしまうかもしれないが、決してイコールの関係にはない。また、わたしはグロスのさらさらした感じが好きではないので、グロスなしでも乾燥しないという点を重視している。

まず①について、キャンメイク・ステイオンバームルージュは、口紅というよりもリップバームに近く、結構硬めのテクスチャだ。唇の薄皮がぱりぱりに乾燥していない限りは、塗り直しのときに下地も必要としない。発色も良く、信頼できる一品だ。イヴサンローラン・ルージュヴォリュプテシャインは反対に、グロスのようにするするとのびるつけ心地。唇の保湿をしておかないとうまく乗らないことは確かだが、あのつけ心地はこの品しかない。色の展開も充実しているので、自分だけの一色を見つけるという意味でも楽しさがある。

③については、両者ともマットとてかてかの中間に位置する上品な艶感を作ってくれるので、満足している。

さて各色について。

1はオレンジのリップで、チークでオレンジをつけるときに合わせている。チーク無しのメイクのときに塗っても、唇が悪目立ちしなくていい仕上がりになるだろう。

2はきれいな桜色の唇になる。かわいい。

3はコーラルピンクがほしくて買ったが、わたしの唇に乗せるとベージュのように見えて、一瞬ぎょっとする。顔色が悪く見えるのだ。逆に考えると、チークを目立たせたいときのメイクに合わせるべき一色ととらえることもできる。

4はいつでもどこでもつけていけるような一色。あくまでわたしの肌色で、という意味ではあるが。

5は2と同じようなかわいらしいピンク。かわいい。

 

就職したら、毎日の楽しみがメイクくらいしかない。

【春からのメイク】ベースメイクの三段階

みんなどれくらいベースメイクに時間をかけるのだろう?

わたしのベースメイクは①特別②日常③手抜きの三段階に分かれていて、時間があるかないかによってどのコースを選択するかが変わってくる。ということで、その三段階についてメモ。

 

①特別

<保湿→下地→リキッドファンデーション→(クリームチーク→)肌色の粉→シェーディングパウダー→(パウダーチーク→)ハイライトパウダー>

塗るものが多すぎるので、どれも薄めにつける。

これまで保湿は充分すぎるくらいに行っていたが、よい化粧品を使うとそこまでしなくてもよいことに気づく。ポール&ジョーの化粧下地はそれ自体で充分に潤うので、保湿しすぎるとむしろ本来の力を発揮できない。最近リニューアルしたこれを使っている。これを教えてくれた友人に感謝。

www.paul-joe-beaute.com

リキッドファンデはボディショップのものを使っているが、レブロンのカラーステイシリーズが気になりすぎる。ファンデまで塗ったらティッシュオフ+むらの調整を忘れずに。

www.the-body-shop.co.jp

www.revlon-japan.com

リキッドなものを固定するために肌色の粉を。ブラシの方が薄くつくのはわかるのだけれど、使い方が下手でむらになるので、ついパフでつけてしまう。つかっているのはキャンメイクのマシュマロフィニッシュパウダー。冬は確かに乾燥するが、本当にきれいに仕上がる。色はMO使用だけれど、結構白い仕上がり。

www.canmake.com

シェーディングとハイライトを入れると顔に立体感が生まれるので、美人に仕上がる。シェーディングパウダーは、プレストパウダーの色が濃いものを利用している。またハイライトは、ハイライトとして使うにはもったいないような名品を。

www.revlon-japan.com

(104使用)

www.guerlain.com

(2Clair使用。ワンピース買えそうなくらいのお値段だったが、これのおかげで「メイクできれいになりたい」と思えるようになった。)

シェーディングパウダーを入れるのは①鼻筋を挟むように縦・左右に二本②鼻から眉にかけての骨を意識して、くぼんでいる部分に③頬から顎にかけて、輪郭の消したいところに(わたしは卵形なので、輪郭全体のサイズを小さくするように入れている)の三箇所。ハイライトパウダーは、①頬の高いところ全体②眉山③上唇の山④鼻筋に入れるが、メテオリットビーユは全顔に使えるので、顔全体にふんわりと乗せる。「顔に凹凸を作る」というのが目的なので、顔の骨と肉の盛り上がりを意識するようにする。

②日常

<保湿→下地orBBクリーム→(クリームチーク→)肌色の粉→(パウダーチーク→)ハイライトパウダー>

ポール&ジョーの下地にカバー力はないので、カバーしないとまずいなというときはBBクリームで。①と比べるとシェーディングパウダーを省略しているが、光を与えるだけでも顔に立体感は生まれる。

③手抜き

<(保湿→)下地(→肌色の粉)>

日焼け止め塗るだけなんだよなあ……

テカっていたら粉を乗せる。

番外編 チーク

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チークはキャンメイクばかり。職場に赤はつけていけないので、上掲の色味が無難かなという感じ。①はレブロン・マットパウダーブラッシュの108シルキーブラッシュ。ラメが入っていない、赤よりのコーラルピンクという感じ。大人っぽい表情になるので職場用に重宝しそう。②③はキャンメイク・クリームチークスの13ラブピーチと07コーラルオレンジ。高発色なのでつけすぎ注意。粉で隠せばなんとかなるけれど。④はキャンメイクの廃盤になってしまったもの。青みピンクでずいぶんとかわいらしくなる。⑤もキャンメイク・パウダーチークスのPW25シュガーオレンジ。元気そうな感じにするために就活中使っていた。

チークについては、リップの話をするときにまた触れようと思う。

「世の女性は俺にセックスアピールをするべきである」

先日ある男性に以下のような話をされた。曰く、

「私の職場の若い女性たちは、パンツルックをいいことに、しゃがむときにがに股になる。なんて”女子力”がないんだ。」

わたしが違和感を覚えたのは、”女子力”という言葉の用法である。女子力とかいう定義のない言葉を使ううさんくささは置いておいて、わたしが日常で耳にする”女子力”という言葉は、もっと別の振る舞いに対する評価語であるように思われる。すなわち、飲み会でサラダを小皿に取り分ける人を囃し立てるときに使われるような、気配りの能力を指すのではないか。この男性は”女子力”という言葉を、女性らしい振る舞いを評価するために用いている。彼は他にも、女性は服装や髪型、メイクに気を配るべきだ、とも述べていた。彼の中で”女子力”という言葉は、「女性らしさ」を指すようだ。

 

今日アルバイトで勤務しているとき、物を拾うためにしゃがみこむことがあった。並んでいるレジを打っている最中だったから、しゃがんだらすぐに立ち上がらなくてはならない。すっとしゃがみこんだわたしは、膝を大きく開いてがに股になっていた。

ここではっとしたのである。あの男性は、「世の(特に、若い)女性は、俺にセックスアピールをするべきである」と考えているのではないか。

 

わたしががに股になってしゃがみこんで物を取るとき、「女性らしく」膝を揃えてしゃがむことなど頭の中になかった。一連のこの動きにおいて最も重要なことは、いかに素早く業務をこなすか、ということである。女性らしさは業務遂行においてなんの役にも立たない。おそらく彼の職場の女性たちも同じ考えではないか。話を聞いていると、どうもその職場というのは資格を使って働く場らしい。その場で人々が売るのは資格に裏付けられた能力であって、女ではない。

 

女を売るものではない職場において、女性が”女子力”高く振る舞う必要はない。おまけにその”女子力”というものは、恣意的に内容を指定できるものである。彼は”女子力”という言葉を自分好みの女性像を指すものとして用い、女を売るものではない仕事の場でも、女性たちは”女子力”高く振る舞って、自分にセックスアピールするべきものだと考えているのではないか。そうでもなかったら、職場の同僚に”女子力”がないなどという至極当然の話を、わざわざ人にするものだろうか。

 

そのように考えると、彼のこれからが心配になってきてしまう。2016年の社会でそんなことを言っていて大丈夫か(わたしの上司にはなってもらいたくない)。

オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』感想

フリーセックスが奨励されて麻薬飲み放題の新世界ってなんてユートピアなんだ、と思って読み始めたオルダス・ハクスリーすばらしい新世界』。

www.kotensinyaku.jp

応用倫理の学生にとってはつっこみたいところがいっぱいありすぎて大変興味深かった。ディストピア小説として論点はたくさんあるものの、すべてを挙げてもあまり面白くないので、気になった点のみピックアック。あらすじになってもしょうがないし。

 

①「母親」「家族」といったものは「猥雑」である

 この新世界の人間は<孵化・条件付けセンター>の壜の中で生殖・養育される。受精卵の段階から新世界の階級分けは決定しており、遺伝子のレベルから上層階級/下層階級の人間が決定しているのだ。人間が工場生産される世界では、「結婚」「父親」「母親」「家族」「子育て」といった言葉や慣習が大変猥雑なものとしてとらえられている。新世界の人々は生殖にまつわる拘束から解き放たれ、家族に起因するしがらみから自由になった。家族という閉鎖的な生殖のコミュニティに対置されるものとして性的放埒さ・フリーセックスが規定され、新世界においてはその放埒さこそが善とされるがために、性的な規範における悪――すなわち猥雑さとして、家庭は理解される。

 結婚制度や家制度の問題点は指摘されて久しく、また過度に保守的な人々は家制度の崩壊と性倫理の崩壊を接続して語ろうとする。しかしハクスリーは、単に家の解体と性的放埒を対置して、性的放埒の悪を語ろうとしているわけではないだろう。<孵化・条件付けセンター>では、単純労働に従事するガンマ・デルタ・エプシロン階級は一つの受精卵を多胎児として生産し(ボカノフスキー化)、社会の中枢を担うアルファ・ベータ階級は一つの受精卵から人間を作る。ガンマ以下の階級の人間に個性は必要とされず、アルファ・ベータ階級の人間に期待されているのも、個としての能力ではなくレベルの高い知的労働に従事できるだけの知的能力である。人々を生殖のしがらみから解放することを担保する人間の工場生産は、個としての人間の尊厳や特殊性を無視することによって成り立っている。

 

②「誰もがみんなのもの」

 新世界のスローガンは「共同性、同一性、安定性」であり、この目的を疎外しようとする試みは反社会勢力として排除される。最もわかりやすい反社会的行動は、フリーセックスを楽しまないことである。また別の例を挙げれば、気持ちが塞いでいるのにソーマ(気持ちを高揚させる麻薬)を飲まないことである。誰もが誰かの所有物ではなく、誰もが社会全体に共有されている(ただし男尊女卑の構造はある。女性も多くの男と寝るが、描かれているのはベータ階級の女性がアルファ階級の男性と寝ることばかりである。つまり、女性は階級の高い男に抱かれることを目的としており、そういった性的関係はやはり男性優位のものとして理解されるだろう。女は社会の共有物なのだ。)。それは共同性であり同一性である。また、マイナスの感情は社会の安定性を揺るがすのだ。

 さきほど、新世界は個としての人間を尊重しないということを書いたが、それは新世界のスローガンとして明確に打ち出されている。この世界では、人間は誰とも同じではないという個別性に価値があるのではない。一度破滅的な戦争を経験したこの世界では、なによりも世界の安定を切望した。それを突き詰めていった結果が共同体としての世界の安定であり、その安定のためであれば個をつぶすことも厭わないのである。世界の安定を保つためには個というものはむしろ邪魔なものであり、ストライキや労働運動を引き起こして社会不安を引き起こすような労働者は、受精卵の状態で操作して知能を低く抑えたほうが都合がよい。また一定数必要な高度な知的労働者たちは、「誰もがみんなのもの」という「倫理」を守る少数者であり、そういった高度な「倫理観」によって社会の安定が維持されるのである。

 

③極端なまでの現在主義

 新世界で人々がソーマを飲むのは、過去の悔恨や未来への憂鬱を忘れ、現在という時間を快楽の中で過ごすためである。新世界の人々にとってソーマを飲むことは常識で、現在という時間を楽しむことが当然のことなのである。過去や未来について悩むという選択肢は存在しない。

 こうした現在主義は、科学技術の在り方をも貫いている。新世界は人の老いをコントロールできるまでに発展している(高齢になって死ぬような人々も少女のような見た目をしている)が、新世界で科学技術が扱うのは、現在問題になっている目先の課題のみである。老いをコントロールしたいと思ったらその技術を、新たな感染症が発見されたらその治療法を研究するのであって、科学的な真理の探求をしてはならない。真理の探究という試みは、社会の安定性を脅かす危険性があるからだ。

 

さて、三点を通じてわたしがぞっとしたのは、この新世界において、人間という存在を時間軸・空間軸で理解するという仕方が拒絶されていることである。つまり、人間は一人ひとりが異なる遺伝子を持っていて二人と同じ人間がいないという、時間的・空間的な広がりがあるという前提が覆されている。哲学・倫理学という営みは、あらゆる人々が異なる中で、人間という普遍的な存在について論じようとするものである。自然権なんかはその最たるものであって、圧倒的な多様性の中でいかに普遍を述べようかとする挑戦である。しかしこの世界では、人間の種類は言い尽くせるほどに限定されている。この新世界では哲学という営みは必要とされていないのだ。

 

以上、恐ろしい『すばらしい新世界』の感想。あと「新版への作者の序文」はネタバレになるから本編の後ろにあるけれど、訳者あとがきは最初に読んだ方が面白い。ネタバレ要素はほぼないし、新訳で凝らされている表現上の工夫について述べられているので、最初に読むことをおすすめする。

リップメイクは安く抑えたい

イヴ・サンローラン・ボーテ「ルージュヴォリュプテシャイン」、ゲラン「キスキスローズリップ」などなど、気になるハイブランドの口紅は多くあるものの、意外と減らない割に色味をいくつか持っていた方が捗るリップメイクは、なるべく安く抑えたい。プチプラながらなかなか使えたリップコスメの備忘録。

 

キャンメイク「ステイオンバームルージュ」

www.canmake.com

580円(税抜)ながら大変優秀。あと何色か追加で買ってもいいぐらいお気に入りの品である。発色がよいという点もさることながら、リップクリーム並みに潤ってくれるのがとてもよい。さすがにがさがさの唇に直塗り、というわけにはいかないが、このルージュだけで潤いをキープできる点は素晴らしい。形状もスティック状だから手軽に塗れるし、量も多いのでけちらずもりもり塗れる。手持ちは2番と5番。

 

ステイオンバームルージュとセットになると輝くのが、同じくキャンメイク「リップ&チーク ジェル」である。

www.canmake.com

使用するのはステイオンバームルージュの5番とリップ&チークジェルの1番。前者は「色素の薄い赤ちゃんピンクリップ」、後者は「透明感のある赤リップ」といったイメージだが、それぞれを上唇と下唇に塗りこすりあわせると、いい感じに濃いめの大人なピンクリップになる。こすりあわせる前の二つとは異なる質感・色になるので、リップメイクの幅が広がる。

 

ケイト「ルージュハイグラム」

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OR-10を実習中と就活中に使っていた。もちろん派手なメイクはできない期間だったが、かといってほぼすっぴんというわけにもいかない。就活メイクは業界によっていろいろあるとは思うが、わたしが意識したのはどれだけ元気そうな人間に見えるかである。わたしは実年齢よりも落ち着いた雰囲気なので、メイクで快活さを加えたかった。そこでオレンジである。OR-10は「めっちゃ薄めればオレンジでてきそう」というくらいの色なので、就活でも使いやすいと思う。ルージュハイグラムはあまり乾燥しないし、見た目も黒でスクエア型だから派手な印象も与えない。

 

ロレアルパリ「エクストラオーディナリールージュマット」

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マットではない方が人気のようだが、マットの方はそれはもうびっくりするくらいマット。日常使いではなくお出かけ用・パーティー用の唇に仕上がる。自分女優さんかな?というくらい印象的な唇になる。その分注意することはいくつかあって、しっかりついてきれいに発色するから、それだけ落ちにくい。つまり、服やらハンカチやらにつけると大変なことになる。あとロレアルのリップコスメはにおいがついているので、それが苦手な場合は注意である。唇は鼻に近いので、においに酔う危険もありうる。もちろん色選びも十分気をつけないと、全然似合わない色を買ってしまったときの失敗度が高い。ちなみにわたしは107マドレーヌピンクを持っている。モードな感じに仕上げたいときに使うリップだ。

 

コスメだけでなくリップケアについても。

リップクリームはキュレル「リップケアクリーム」を使っている。

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今住んでいるところは湿度が低いので、わたしの唇は年中がさがさである。キュレルのリップクリームは唇の表面をやわらかく保ってくれるので、ぱりぱりになって唇の皮をむくというわたしの悪癖を抑えてくれる。本当にありがたい。どこでも売っているのが本当にありがたい。

 

また唇の調子がいいときは、それを維持するためにスクラブでマッサージしている。使っているのはLUSH「リップスクラブ ミントフレーバー」。

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砂糖がベースのスクラブなので、引き締めるのではなくやわらかくしてくれる。唇の皮をスクラブで除去しているというより、唇のマッサージのために使用しているという感がある。しかし確かに唇の潤いが違うので、メイク前にマッサージするとメイクののりが違う。

 

以上、魅力的な唇をめざすぞ~。

卒論を書くことを通して自分という人間がよくわかった

今日卒業論文を提出した。昨年の演習から大きくテーマを変えていないので、一年間ないし直前の期間、ずっと必死に卒論に取り組んできたというわけではなかった。けれど仕上げるまでは本当に苦痛で、仕上げたのも「もう解放されたい」という気持ちでかなりいい加減に終えてしまった。わたしは修士に進むわけでもないので、卒論の出来が良かろうと悪かろうと今後の進路になにか影響があるわけではない。だから卒論は出すことにこそ意味があるので、出来の悪い学生に付き合ってくださり今後審査もしてくださる指導教官には本当に感謝している。

 

さて、そんな指導教官に卒論指導中に言われた一言が、わたしの学生生活を貫くコンプレックスを見事に言い当てていたということがあった。

「この辺り、勉強不足がわかってしまうんですよね……体系的に学べるカリキュラムじゃないからしょうがないのだけれど」

勉強不足という点については真摯に反省、という感じだったが、「体系的に学ぶ」という点がぐさっと刺さってきた。カリキュラム的には概論や基礎文献購読の演習が用意されているから、まったく体系的でないというわけでもない。しかし哲学は、歴史が長い上にどのようなテーマでも扱えてしまうという特性上、ひとつの研究テーマを決めると時間軸も空間軸もいくらでも拡張して勉強することができてしまう。そして研究者たちはそういった教養をもとに論文を書くから、それを読む側もその教養をある程度把握していないと内容を理解し切ることができない。そういった膨大な周縁知識をすべて拾い集めることが、卒論程度で可能なのだろうか。周縁を拾い切ることができず体系的な知識を獲得しないまま卒論に臨んでいたことは、この卒論の大きな弱点である。

 

というのがわたしの言い訳だった。本当は面倒だったのだ。これは拾わなくてはならない周縁であるということがわかっていながら、読まなかった文献がいくつもある。一年あったのだから、合間に就活を挟んでいたとしても十分に読める量だった。でも読まなかった。読まなくてもぎりぎり合格できる卒論が書けるとわかっていたから。「こんなもんでしょう」と世の中を甘く見ているから、わたしは「できる」ことしかしていない。

 

周りの人たちは、卒論で「やりたい」ことをしていて憧れる(わたしのように「できる」範囲でしかしていない人は、わたしと同じようにひっそりと卒論を書いていたから目立っていないのかもしれないけれど)。卒論で自分の論証したいことがしっかりあって、そのために自分の論拠を補強する文献をたくさん読んで、周縁の知識もどんどん拾っていってる。遠くの大学にある資料を取り寄せたり、邦訳のないものなら外国語も勉強して読んだりしている。みんなすごい、憧れる。きっと彼らの卒論はみんな秀がつくんだろう。そうじゃなかったらおかしい。

 

おそらくそういった人たちの全員に、飛び抜けた才能があるわけではないだろう。卒論に力を注ぐ人は、修士に進む人がほとんどだ。けれど全員が研究者になれるわけではない。ほんの一握りの人しかポストにつけないだろう。でも彼らは、「やりたい」こと、あるいはそのテーマに突き動かされて「やらなくてはならない」ことをしている。わたしはそれが羨ましかった。直接は関係しない文献を読む面倒さを上回るだけの「やりたい」ことがある学生生活は、とても充実したものとなるだろう。

 

わたしはこれまでの人生で、「やりたい」ことではなく「できる」ことしかしてこなかった。やりたいこともなければなりたい自分もなくて、今の能力のまま努力せずに獲得できる最大のステータスとはなにか?ということを考え続けて、あらゆる選択をしてきた。特別な才能はないということはよくわかっていたし、何かに執着するという根性もなかったので、世で言われている価値基準に照らして何かと選択をしてきた。でもこれまでの人生、結構楽しかったと思う。多分わたしは器用な方の人間だから、何をしても大体うまくいった。自分の能力はよくわかっているから、それを上回らないぎりぎりの学校や就職先を選択して、失敗せずにやってこれた。それで周りからは「なんて優秀なんだ」と誉められる。人生そこそこ楽しい。

 

でも、人生懸けてのめりこむほど「やりたい」ことのある生活ってどんなものなのか、興味がある。わたしはきっとそうやってのめりこむことはないから、余計気になる。自分は「やりたい」ことのない人間だから、「やりたい」ことのある人をそばで見ていたい。

 

わたしが唯一のめりこむ可能性があるのは、男だろう。わたしと違って、「やりたい」ことのある人。持て余している器用さを使ってその人の夢を応援できるのなら、自分の器用さをいくらでも提供してやりたい。近い将来ヒモを飼うだろう。

THE BODY SHOP holicの備忘録

卒論を書くのがあまりにも苦痛なので、書きたいこと・備忘録を。

 

最近THE BODY SHOPにはまってしまって、いろいろ手を出したり手を出そうとしたりしている。THE BODY SHOPにはまったきっかけは、香りにこだわったセンツオブワールドシリーズのインディアンナイトジャスミンがあまりにもつぼだったから。

インディアンナイトジャスミン 特集 | THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ)化粧品(コスメ)のオンライン通販サイト

ボディクリームとミストを使用中。

ジャスミンの香りというと他製品はジャスミンティーの香りだなという印象を受けるけれど、これは甘さとあたたかさがあって深い香り。大人な匂いで、お風呂上がりにクリームを塗っているといつまでもくんくんしていたくなる。夏はボディローションを使う予定。

 

保湿の王道・シアシリーズでは、シャワークリームを使っている。

シア特集 | THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ)化粧品(コスメ)のオンライン通販サイト

シャワークリームとはボディソープのことで、他のものは「シャワージェル」となっているのがシアのみ「クリーム」。シャワークリームは泡立ちが悪いし、単体で洗い上げてもなんだか体がきれいになった感じがしない。なのでわたしは、他のボディソープ(カウブランド・ミルキィボディーソープ)と混ぜて使用している。(ミルキィボディーソープ)3:(シアシャワークリーム)1という割合で混ぜ、泡立てネットで泡を作る。ミルキィボディーソープのみだと肌がつっぱる感じがするので、シアを混ぜるとちょうどいい感じ。でも、他に保湿力のそこそこあるボディソープを探したほうが安くあがるのかなあ。

 

THE BODY SHOPは限定商品が多く、店頭で香りを確認するだけでも楽しい。最近ならクリスマス向けに三つシリーズが出ていて、わたしはクランベリーのボディクリームを買ってしまった。

クリスマス特集 | THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ)化粧品(コスメ)のオンライン通販サイト

フルーツ系の香りも試してみたいと思っていたのでクランベリーはいい冒険だったのだが、思っていたクランベリーとはちょっと違うかなあ。店頭で試してみたときに違和感はあったけれど、実際体に塗ったら印象も変わるだろうと思い購入するも、やはりなんだか違う。クランベリーの甘酸っぱい匂いはするけれど、お菓子的な甘さもして少ししつこい印象の香り。でもいいにおいには違いないので、使用期限内に気長に使っていこうと思う。

 

次の二つはこれから購入するかもしれないもの。

THE BODY SHOPは、動物実験反対とかフェアトレードとか企業倫理について意識が高いそうだ。そういった文脈で、人工的にムスクの香りを合成できたことによってジャコウジカを犠牲にせずに、ムスクの香りの製品を生産していることを売りにしている。

ホワイトムスク特集 | THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ)化粧品(コスメ)のオンライン通販サイト

このホワイトムスクシリーズの中で、びびっときたのがスモーキーローズのボディローションである。

スモーキーローズ特集 | THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ)化粧品(コスメ)のオンライン通販サイト

「これあれですわ、お姉さんの香り!」と気分が上がる。春になったら買うかもしれない。

 

それから今のBBクリームがなくなったら買おうと思っているのが、リキッドファンデーション。

フレッシュヌード ファンデーション SPF15 012| THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ) オフィシャルサイト

これが絶対に欲しいというわけでもないが、店員さんに色味を選んでもらったのが嬉しくて購入候補に。わたしは12番がちょうどよいそうだ。

THE BODY SHOPはやたらポイントがたまってゆくので、一定額たまったらファンデーションを買ってしまってもよいかもしれない。

 

ということでTHE BODY SHOPの備忘録。

twitterに書くには長いこと

なんで短歌をやっているかって、それはわたしだけれどわたしではない表現の形を取りたいからだ。 短い詩形の中で、世界が開けるような発見に出会う瞬間がたまらなく好きで、短歌を読むし作る。少し前に求めていた出会いは、美しさとかかけがえのなさとかだったけれど、今出会いたいのは生々しい「生きていること」だ。楽になりたいことは悪いことじゃないから、生きていることが苦しかったらそれを取り除くことをすればいい。 わたしの場合は、誰かに伝わっても伝わらなくてもいいから、苦しさを表現することで楽になれる。でも、散文を書いたり人に話したりすると、わたしの感じている苦しみが割り引かれた状態でしか伝えられない。自分を苦しさから解放してあげたいのに、なんだか消化不良な感じが残ってしまう。それは多分、論理性とか、レトリックとか、そういうわたしの苦しさに関係ないことを気にしながら表現してしまうからだ。あとは、この話聞いてくれてる人が不快な思いしないようにとか、あんまり心配させちゃ悪いなとか思って、自分の苦しさを無意識の内に割り引いて話してもいると思う。こうやってためこんでしまうから、切羽詰まって大変なことになるのにね、この癖やめられない。 苦しさについて文章を書いたり話したりすることで苦しさを解消しようとしても、自分の中には中途半端に残った苦しさともやもやが残ってしまう。短歌にすると、なぜかこの苦しさが楽になる。短歌を作っているときはめちゃくちゃ苦しくて泣いちゃうし無気力になって使い物にならないわたしになってしまうけれど、作り終えたあと、体が軽くなる感じがする。作り終えてしまったら、誰に読まれなくてもいい。作ることが自分にとって大事なんだと思う。ていうかそういうことしか短歌にできなくなってきた。自分の苦しさ以外を短歌にしても、あんまり面白くない。面白くないことしたくないから、人に読まれることがわかっていても、自分の苦しさについての作品を作っちゃうんだよなあ。 詩を書いてみたらもしかしたら短歌と同じくらいうまくいくのかもしれない。でも今のところは短歌でいいかな。詩の事情は知らないけれど、短歌は楽だ。なんで楽かって、わたしの名前のついた作品でも、わたしの表現でも、わたしとして読まれる必然性がないからだ。短歌を読むとき、どこまでが本当でどこからが創作なのか、そんなこと考えてたら短歌に真向かえないよ。わたしの短歌を読むっていうなら、わたしではなくてわたしの短歌だけを見て。こうやって読者を突き放してしまいたい。 短歌うまくなりたいけど、別に下手でもいい。わたしの苦しさにぴったりした短歌を作ることが最終目標だから、人から見て下手な短歌でも、わたしが納得できたらそれでいいんだ。